水陸両用車

東京都とC県を境にする橋をよく車で通る。河川名は江戸川。この河原ではよく地元の消防団の方達の訓練がみられる。
それはかなり以前の事、その河原には一台のジープのような車両がとまっていたが、それがするすると河原を川岸の方へ進んだかと思うとそのままずんずんと川面へ入っていく。その「車」の後部にはスクリューが廻っているらしく、川面を対岸まで進み、その後Uターンしてまた川岸から陸地へと上がった。
水陸両用車だったのだ。なにか災害時などで活躍するだろうこのジープ形状の車は、その後何度その場所を通ってもお目にかかれなかった。
よく妻に、以前こんな車があった。なにか訓練しているらしい・・とそこを通るたびに説明するのだが、そんな夢みたいな車がある訳が無い。なにか勘違いしたのだろうと一笑に付す。
かつて、マイティジャック号も流星号もそしてあの鉄人28号も、すべて空中から海中に突入し、あるいは海面からザバッと空に飛び立つ事が出来たはずだ。
車が空を飛び立つ事はさすがにいまの技術では無理なのだろうが、海上を走った車が陸地に上がってそのまま走りつづける事には、なんら違和感が無い。そしてそれは現実に目の当たりに見た事もある・・しかし、それ以降、その水陸両用車は、訓練をしなくなってしまったのか?あれはやはり夢だったのか?