F君との午後
「たとえばここにコップがあるよね?」と、F君は穏やかに言った。「このコップに水を満たすとしよう。するといままで空だったコップは今は水で満たされていることになるよね」F君は微笑んだ。
「そこで、きみがこのコップだったとして、きみは世界は水であるといえるだろう?でも、いままで空だったコップは世界は空であるとも言えたはずなんだ・・しかしいま、コップには水が満たされている。世界は水なのかな?それとも空なのか?コップはそれを知っているよね。」
「でも、それはコップにとって、ということででしょう?でも、ぼくはコップじゃないよ。ぼくはコップというものを知っているけれどもぼく自身はコップではない。」
じゃあ訊くけど、キミハナニモノナンダイ?